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2026.03.30

家族葬・葬儀の食事:通夜振る舞いと精進落としの段取り⑬

① はじめに

葬儀の食事は、故人への最後のおもてなしです。

✅ 通夜振る舞い・お斎・精進落としには   それぞれ異なる意味と役割があります

✅ 家族葬だからといって   すべてを省略すればよいわけではありません

✅ 省略してよい場合と、そうでない場合には   明確な判断の基準があります

✅ 段取りと費用の目安を事前に知っておくだけで   当日の慌てかたが大きく変わります

✅ 熊本には熊本の慣習があります   地域に沿った対応が、参列者への安心につながります

本文

親の葬儀が近づいてきたとき、ふと気づくことがあります。

「食事って、どうすればいいんだろう」

通夜振る舞い、お斎、精進落とし——言葉は聞いたことがあっても、何がいつ必要で、何を準備すればいいのか、いざとなるとわからないという方がほとんどです。

家族葬が増えたことで、「小規模だから省略してもいいのかな」と迷う方も多くなりました。でも、省略していいものと、そうでないものがあります。そしてその判断を間違えると、参列してくださった方に申し訳ない思いをさせてしまうこともあります。

この記事では、葬儀の食事にまつわる3つの場——通夜振る舞い・お斎・精進落とし——の違いと意味を整理したうえで、家族葬での判断基準と、具体的な段取りの流れをお伝えします。

難しい話ではありません。ひとつずつ確認しながら、読んでみてください。

静かな問い

あなたは今、どこまで準備できていますか?

② このような方へおすすめ

こんな方に読んでいただきたい記事です

□ 親の葬儀を初めて取り仕切ることになった

□ 通夜振る舞いと精進落としの違いがよくわからない

□ 「お斎」という言葉を聞いたことはあるが  意味をきちんと説明できない

□ 家族葬を予定していて  食事をどこまで用意すべきか迷っている

□ 省略してもいいのか、失礼にならないか不安がある

□ 費用の目安や手配のタイミングを  事前に把握しておきたい

□ 熊本の慣習に沿った対応をしたいと思っている

ひとつでも当てはまる方に、この記事は役立てていただけます。

③ 目次

【目次】

  1. 通夜振る舞い・お斎・精進落とし葬儀の食事3つの違いを整理する

   1-1. 通夜振る舞いとは何かいつ誰に振る舞うものかを知る

   1-2. お斎とは何か精進料理との関係と意味を理解しよう

   1-3. 精進落としとは何か家族葬での役割と現代の位置づけ

  1. 家族葬で葬儀の食事を省略してよいケースと判断基準を確認する

   2-1. 通夜振る舞いを省略できるケースと喪主が迷わない判断基準

   2-2. お斎を省略するとき僧侶への配慮と対応の仕方を確認する

   2-3. 精進落としを家族葬でも省略しない方がよい具体的な理由

  1. 通夜振る舞いから精進落としまで段取りと費用の目安を把握する

   3-1. 通夜振る舞いの手配タイミングと人数・メニューの決め方

   3-2. お斎の準備で喪主が葬儀前に確認しておくべきポイント

   3-3. 精進落としの費用相場と熊本での一般的な流れを把握する

   3-4. 段取りで迷ったときは熊本の葬儀社へ早めに相談しよう

まとめ

   親の葬儀の食事で、後悔しないために

第1章:通夜振る舞い・お斎・精進落とし、葬儀の食事3つの違いを整理する

「通夜振る舞い、お斎、精進落とし……なんとなく聞いたことはあるけれど、正直どれがどれだかわからない」

そう感じている方は、決して少なくありません。普段の生活の中で何度も経験することではないですから、わからなくて当然です。むしろ、きちんと調べようとしているあなたは、とても丁寧に親御さんの葬儀と向き合っておられると思います。

まずはこの3つの言葉を、落ち着いて整理することから始めましょう。

1-1. 通夜振る舞いとは何か、いつ誰に振る舞うものかを知る

通夜振る舞いとは、通夜の夜に参列者へ食事を振る舞うことです。

通夜とは、葬儀・告別式の前夜に行われる儀式です。かつては文字通り、遺族や親族が夜通し故人のそばに寄り添いながら過ごす時間でした。その夜を共にしてくださった方々へ、感謝の気持ちを込めて食事を用意する——それが通夜振る舞いの始まりです。

「なぜ食事を出すの?」と思われるかもしれません。

これには、大切な意味があります。故人と縁のあった方々が一つの席に集まり、食事をともにしながら故人の思い出を語り合う。それ自体が、故人を偲ぶ時間になるのです。食べること、話すこと、その場にいること——それが故人への供養にもつながると、古くから考えられてきました。

通夜振る舞いで用意するもの

料理の内容は、地域や葬儀社によって異なりますが、一般的には次のようなものが多く見られます。

・オードブル・お寿司などの軽食

・サンドイッチ・おにぎりなど

・ビール・日本酒・お茶・ソフトドリンク

豪華な会食というよりは、「軽くつまめる程度」が基本です。熊本では、お寿司や煮物を中心としたお膳形式で用意されることも多く、参列者の人数に合わせて仕出し業者に依頼するのが一般的です。

誰に振る舞うのか

通夜に参列してくださった方全員が対象ですが、特に僧侶・親族・故人と親しかった方々には、できる限りお声がけするのが礼儀とされています。

ただし、最近の家族葬では「家族と近親者だけで静かに過ごしたい」という理由から、通夜振る舞いをシンプルにしたり、省略するケースも増えています。省略の判断については、第2章で詳しくお伝えします。

1-2. お斎とは何か、精進料理との関係と意味を理解しよう

お斎(おとき)とは、葬儀・告別式のあとに、僧侶や参列者へ振る舞う会食のことです。

「お斎」という言葉は、もともと仏教の言葉で「食事」そのものを意味します。修行中の僧侶が決まった時間に取る食事のことを「斎(とき)」と呼んでいたことが語源とされています。

精進料理との関係

お斎の席では、本来「精進料理」が用意されます。

精進料理とは、肉・魚・卵などを使わず、野菜や豆腐・豆類を中心に作られた料理のことです。仏教の教えに基づき、命あるものを奪わないという考え方から生まれました。

精進料理の基本食材

・豆腐・油揚げ・高野豆腐

・ごぼう・れんこん・にんじんなどの根菜

・わかめ・昆布などの海藻類

・干し椎茸・なめこなどのきのこ類

ただし、現代の葬儀では「精進料理にこだわらなければならない」という意識は薄れてきています。特に熊本では、宗派や地域の慣習によって対応が異なりますので、菩提寺の僧侶に事前に確認しておくと安心です。

お斎で特に大切なこと——僧侶へのご配慮

お斎の席でとりわけ心がけたいのが、読経・戒名授与などをしてくださった僧侶へのご配慮です。

お斎は僧侶への感謝の意味も持っています。僧侶が出席される場合は、上座にご案内し、喪主または施主が挨拶をするのが礼儀です。また、僧侶が日程の都合でお斎に同席できない場合は、「御膳料」としてお気持ちをお渡しするのが一般的です。

家族葬では省略されることも

家族葬の場合、お斎を省略するケースも増えています。ただし省略する際には、僧侶への対応を丁寧に行うことが大切です。この点については、第2章でも改めてお伝えします。

1-3. 精進落としとは何か、家族葬での役割と現代の位置づけ

精進落とし(しょうじんおとし)とは、火葬・収骨のあとに行う会食のことです。

「精進を落とす」——この言葉には、忌中(きちゅう)の間に慎んでいた精進潔斎(せいしんけっさい)を解く、という意味があります。

少し難しい言葉が出てきましたが、簡単に言えばこういうことです。

人が亡くなった後の一定期間を「忌中」といいます。

この期間、遺族は肉や魚を食べることを慎み、

静かに故人の冥福を祈る慣習がありました。

火葬・収骨が終わったことで、

その慎みの期間がひと区切りを迎えます。

「これからまた、日常に戻っていきましょう」

という意味を込めて行われるのが、精進落としです。

精進落としは、葬儀の食事の中で最も重要な位置づけです。

通夜振る舞いやお斎は省略されることがあっても、精進落としは家族葬においても行われることがほとんどです。その理由は、単なる食事の場ではなく、遺族・親族・お世話になった方々への感謝を伝える、大切な節目の席だからです。

また、精進落としは「初七日法要」と合わせて行われることも多くなっています。以前は初七日は亡くなってから7日後に行われていましたが、現在は火葬当日に「繰り上げ初七日」として行うことが一般的になっています。そのため、精進落としと初七日法要がセットになっているケースが多く見られます。

熊本での一般的な流れ

熊本では、火葬・収骨のあとに斎場や近くの料亭・レストランで精進落としを行うことが多い傾向にあります。

【熊本での一般的な流れ】

告別式

  ↓

出棺・火葬場へ移動

  ↓

火葬・収骨(お骨上げ)

  ↓

斎場または会場へ移動

  ↓

精進落とし(初七日法要を合わせて行うことも)

料理は仕出し業者や葬儀社が手配することがほとんどで、一人あたりの費用や人数の目安については、第3章で詳しくお伝えします。

まとめ:3つの食事の場を一覧で確認する

通夜振る舞い お斎 精進落とし
タイミング 通夜の後 葬儀・告別式の後 火葬・収骨の後
意味 故人と過ごす最後の夜をともにする 僧侶・参列者への感謝の会食 忌中の精進を解く節目の会食
料理の傾向 軽食・お寿司など 精進料理が基本 通常の会食料理
家族葬での扱い 省略されることも多い 省略されることも多い ほぼ必ず行う
熊本の傾向 シンプルな仕出しが多い 宗派による 火葬後に行うことが一般的

体験談:はじめて喪主を務めたAさんの話

熊本市にお住まいの50代女性・Aさんは、お母様の葬儀を家族葬で執り行いました。

「お斎という言葉を、葬儀社の方に言われて初めて知りました。通夜振る舞いと精進落としは聞いたことがあったんですが、お斎は全然わからなくて。その場で『はい』とだけ答えてしまって、あとで家族に『どんな料理が出るの?』と聞かれても説明できなかったんです」

Aさんは続けます。

「でも葬儀社の方が丁寧に説明してくださって、それぞれの意味を知ったら、なんだか心が落ち着いたんです。ただ食事を出すんじゃなくて、ちゃんと意味があるんだって。それからは、準備するのが少し楽しくなりました」

意味を知ることは、準備への姿勢を変えてくれます。

アドバイス:3つを混同したまま進めないために

葬儀の準備は、時間との戦いになることがほとんどです。そんな中で「何をどう頼めばいいかわからないまま」葬儀社の言われるままに決めてしまうと、あとから「あれはどういう意味だったんだろう」と後悔することがあります。

ひとつ、覚えておいていただきたいことがあります。

わからないことは、その場で聞いていい。

葬儀社は「知っていて当然」とは思っていません。

むしろ、質問してくださる方の方が、準備がスムーズに進むことを、経験上よく知っています。

この記事を読んでいただいたことで、3つの食事の場の違いと意味は、もう整理できたはずです。次の章では、「家族葬の場合、どこまで省略していいのか」という、多くの方が一番迷うポイントを整理していきます。

要約

📌 この章のポイント

・通夜振る舞いは「通夜の夜に参列者へ振る舞う軽食」  故人を偲びながら過ごす時間としての意味がある

・お斎は「葬儀・告別式後の会食」  僧侶への感謝の意味を持つ仏教由来の食事の場

・精進落としは「火葬・収骨後の会食」  忌中の区切りとして最も重要な食事の場

・3つは時系列で順番に行われる   通夜振る舞い → お斎 → 精進落とし

・家族葬では省略できるものとそうでないものがある  判断基準は次の章で確認する

第2章:家族葬で葬儀の食事を省略してよいケースと判断基準を確認する

「家族葬だから、食事は省略してもいいですよね?」

葬儀の相談を受けていると、この言葉をよく耳にします。小規模でシンプルに済ませたい、費用を抑えたい、高齢の親族に負担をかけたくない——その気持ちは、とてもよくわかります。

ただ、省略していいものと、そうでないものがあります。そしてその判断を間違えると、参列してくださった方に「あの葬儀は粗末だった」という印象を残してしまうこともあります。

「省略する」という選択肢は決して悪いことではありません。大切なのは、意味を理解したうえで判断することです。この章では、3つの食事それぞれについて、省略してよいケースと、注意が必要なケースを整理していきます。

2-1. 通夜振る舞いを省略できるケースと喪主が迷わない判断基準

通夜振る舞いは、3つの中で最も省略しやすい食事の場です。

もともと通夜振る舞いは、夜通し故人に寄り添ってくださる方々へのおもてなしとして始まりました。しかし現代では、通夜は1〜2時間程度で終わる「半通夜」が主流になっています。夜通し付き添う慣習が薄れたことで、通夜振る舞い自体の位置づけも変わってきています。

省略してよいケース

□ 参列者が家族・近親者のみの完全な家族葬

□ 高齢の参列者が多く、夜の会食が負担になる場合

□ 故人または家族の意向として「シンプルにしたい」

□ 通夜を短時間で終える予定の場合

□ 翌日の葬儀・告別式に備えて早めに休みたい場合

省略するときに気をつけたいこと

省略する場合でも、参列者への配慮は忘れずに行いましょう。

・お茶・お菓子・軽い飲み物だけでも用意する

・「本日は粗茶のみのご用意となります」と  事前または当日にお伝えする

・遠方から来てくださった方には  個別に声をかけてお礼を伝える

何も用意しないのではなく、「気持ちだけでも」という姿勢が大切です。参列者の方は、食事の豪華さではなく、遺族の誠意を見ています。

熊本での傾向

熊本では、家族葬であっても通夜振る舞いを省略せずに行う家庭が一定数あります。特に合志市・菊陽町などの郊外エリアでは、地域のつながりを大切にする文化が根強く、「通夜に来てくださった方には何かお出しするのが礼儀」という意識をお持ちの方も多いです。地域の慣習が気になる場合は、葬儀社や親族の年長者に事前に確認しておくと安心です。

2-2. お斎を省略するとき、僧侶への配慮と対応の仕方を確認する

お斎は、省略する際に最も丁寧な対応が求められる食事の場です。

通夜振る舞いや精進落としと違い、お斎には「僧侶への感謝」という意味が強く込められています。読経・戒名授与など、葬儀においてなくてはならない役割を担ってくださった僧侶に対して、感謝の気持ちを形で示す場がお斎です。

そのため、お斎を省略する場合は、僧侶への配慮を別の形で行うことが必要になります。

省略してよいケース

□ 僧侶が日程の都合で出席できない場合

□ 家族葬で参列者が極めて少なく、  会食の場を設けることが難しい場合

□ 故人・家族の意向として宗教的な儀式を  最小限にしたい場合

□ 菩提寺との関係が薄く、  僧侶を呼ばない葬儀形式の場合

省略するときの僧侶への対応

お斎を省略する場合、僧侶には「御膳料」をお渡しする場合もあります。

御膳料の目安

・一般的な相場:5,000円〜円

・地域や宗派によって異なる

・白い封筒または不祝儀袋に入れて渡す

・表書きは「御膳料」

・渡すタイミング:葬儀終了後、お礼を述べながら

御膳料は「食事の代わり」という意味だけでなく、「本来であればご一緒したかった」という気持ちを伝えるものでもあります。金額よりも、丁寧に手渡す姿勢が大切です。

よくある失敗と注意点

お斎を省略する際によく見られるのが、「省略することを僧侶に事前に伝えていなかった」というケースです。当日になって急に「今日はお食事のご用意がございません」と伝えると、僧侶も戸惑います。省略する場合は、葬儀の打ち合わせの段階で僧侶または菩提寺に事前に伝えておくことが、丁寧な対応の基本です。

体験談:Bさんのケース

合志市にお住まいの60代女性・Bさんは、父親の家族葬でお斎を省略しました。

「葬儀社の方から『お斎はどうされますか』と聞かれたとき、正直なんのことかわかりませんでした。説明を聞いて、僧侶の方への感謝の会食だとわかったんですが、その日は午後から親族の都合もあって、会食を設ける時間がなくて。葬儀社の方に相談したら、御膳料を準備して、終わった後に丁寧にお渡しすればいいと教えていただきました。お坊さんも快くご理解くださって、ほっとしました」

省略することは失礼ではありません。ただし、省略するからこそ、対応を丁寧にすることが大切です。

2-3. 精進落としを家族葬でも省略しない方がよい具体的な理由

精進落としは、3つの食事の中で最も省略しにくい場です。

「家族葬だから全部シンプルにしたい」というお気持ちはよくわかります。ただ、精進落としだけは、できる限り行うことをおすすめしています。その理由を、順番にお伝えします。

理由① 遺族・親族にとって大切な「区切り」の場だから

火葬・収骨を終えたあと、遺族の心には言葉では表せない疲労感と喪失感が押し寄せます。精進落としは、そんな遺族が「今日はここまで来られた」と一息つく場でもあります。

食事をともにしながら、故人の思い出を話す。それだけで、遺族の心は少し楽になります。精進落としは「儀式」である前に、遺族が支え合うための時間でもあるのです。

理由② 参列者への感謝を伝える最後の機会だから

葬儀に参列してくださった方々は、仕事を休み、遠方から駆けつけてくださった方もいます。精進落としは、そうした方々への感謝を直接伝えられる、葬儀の中での最後の機会です。

精進落としの席で喪主が伝えること

・参列への感謝

・葬儀が滞りなく終えられたことへのお礼

・今後のお付き合いへのお願い

この場がないと、「ありがとうございました」の一言を伝えるタイミングが失われてしまいます。

理由③ 初七日法要と合わせて行うことが多いから

現在の葬儀では、初七日法要を火葬当日に繰り上げて行う「繰り上げ初七日」が行われることが多くなりました。精進落としはこの初七日法要と合わせて行われることが多く、法要の場としての意味も持っています。

省略してしまうと、初七日法要の場そのものがなくなってしまうケースもあります。

どうしても省略せざるを得ない場合

それでも、やむを得ない事情で精進落としを省略しなければならないこともあります。そのような場合は、次のような対応が考えられます。

・参列者一人ひとりに個別にお礼の連絡を入れる

・返礼品を通常より丁寧なものにする

・四十九日法要の際に、あらためて会食の場を設ける

省略する場合でも、感謝の気持ちを別の形で伝えることは必ずできます。

まとめ:省略の判断基準を一覧で確認する

通夜振る舞い お斎 精進落とし
省略のしやすさ ◎ 省略しやすい ○ 条件付きで可 △ できれば行う
省略するときの条件 軽飲物の用意は残す 御膳料を必ず渡す やむを得ない場合のみ
事前確認が必要な相手 参列者・親族 僧侶・菩提寺 参列者・葬儀社
省略時のフォロー 一言お断りを伝える 御膳料+丁寧な挨拶 後日の偲ぶ会など

アドバイス:「省略していいですか」より「どうすれば丁寧ですか」と聞く

葬儀社への相談で、「これは省略できますか?」と聞くことは何も悪いことではありません。ただ、一歩進めて「省略する場合、どうすれば参列者や僧侶に失礼のない対応ができますか?」と聞いてみてください。

その質問をするだけで、返ってくる答えが変わります。

省略することは、手を抜くことではありません。大切なのは、省略するからこそ、残す部分を丁寧に行うことです。

要約

📌 この章のポイント

・通夜振る舞いは省略しやすいが  お茶・軽飲物だけでも用意する気持ちが大切

・お斎を省略する場合は  僧侶への御膳料と事前の一言が必須

・精進落としはできる限り省略しない  遺族の区切り・参列者への感謝・法要の場として重要

・省略の判断は「費用」より「意味」から考える  意味を理解したうえでの省略は、誠意ある選択になる

・迷ったときは「省略する場合の丁寧な対応」を  葬儀社に相談する

第3章:通夜振る舞いから精進落としまで段取りと費用の目安を把握する

「意味はわかった。でも、実際に何をいつまでに決めればいいの?」

 ここまで読んでくださった方の中には、そう感じている方もいるかと思います。葬儀の準備は、気持ちが追いつかないまま時間だけが進んでいくことがほとんどです。だからこそ、段取りと費用の目安だけは、事前に頭に入れておいてください。当日の慌てかたが、大きく変わります。

3-1. 通夜振る舞いの手配タイミングと人数・メニューの決め方

通夜振る舞いの手配は、葬儀社への連絡と同じタイミングで始まります。

通夜振る舞いの料理は、葬儀社が提携している仕出し業者に依頼するケースがほとんどです。そのため、葬儀の日程が決まった段階で、葬儀社に「通夜振る舞いはどうするか」を伝えておくと、スムーズに動いてもらえます。

人数の決め方

目安の考え方

・参列予定者数の8割程度を基準にする

  (全員が食事をするとは限らないため)

・少し多めに用意する方が、

  「足りなかった」という事態を避けられる

・家族葬の場合:10〜20人前が多い

人数が読みにくい場合は、葬儀社に相談すると、過去の経験から適切な目安を教えてもらえます。

費用の目安

通夜振る舞いの費用(熊本の目安)

・一人あたり:1,500円~2,000円程度

・10人前の場合:10,000円〜程度

・飲み物込みかどうかで変わるため

  見積もり時に確認する

メニューの決め方

熊本では、お寿司・煮物・揚げ物を中心とした仕出しのお膳形式が一般的です。「軽食程度でいい」という場合は、オードブルやサンドイッチのセットにする方もいます。宗教上の理由や参列者の食事制限がある場合は、事前に葬儀社へ伝えておくと対応してもらえます。また、最近ではご家族が手作りのお料理や市販の食品を持ち込まれるケースも見られます。

3-2. お斎の準備で喪主が葬儀前に確認しておくべきポイント

お斎の準備で最初にすることは、僧侶の出席確認です。

お斎は僧侶への感謝の場でもあるため、僧侶が出席されるかどうかによって、準備の内容が変わります。葬儀の打ち合わせの段階で、菩提寺または葬儀社を通じて確認しておきましょう。

事前に確認しておくこと

□ 僧侶はお斎に出席されるか

□ 精進料理の用意が必要か、通常料理でよいか

□ 出席できない場合、御膳料の金額の目安

□ 会食の場所(斎場内か、別の会場か)

□ 所要時間の目安(次の予定への影響を確認)

費用の目安

お斎の費用(熊本の目安)

・一人あたり:2,000円〜程度

・御膳料(僧侶が欠席の場合):2,000円〜5,000円

・精進料理にこだわる場合は  通常より割高になることがある

お斎は家族葬では省略されることも多いため、「行う・行わない」の判断を早めに固めておくことが、準備をスムーズに進めるコツです。

3-3. 精進落としの費用相場と熊本での一般的な流れを把握する

精進落としは、3つの食事の中で最も丁寧な準備が求められます。

参列者全員が揃う最後の会食の場ですので、料理の内容・会場・進行の流れまで、事前にしっかり確認しておきましょう。

熊本での一般的な流れ

収骨(お骨上げ)終了

  ↓

会場へ移動

(斎場内の会食室、または近隣の料亭・レストラン)

  ↓

喪主の挨拶・開会

  ↓

繰り上げ初七日法要(行う場合)

  ↓

会食(1時間〜1時間半程度)

  ↓

喪主の締めの挨拶・閉会

  ↓

参列者へ返礼品をお渡しして解散

※ なお熊本では、火葬場での待ち時間に軽食や飲み物を囲みながら精進落としを行う場合もあります。この場合は、火葬場での簡単な会食を済ませたうえで、収骨後はそのまま解散となるケースもあります。

費用の目安

精進落としの費用(熊本の目安)

・一人あたり:2,000円〜5,000円程度

・家族葬(10〜15人)の総額目安:

  30,000円〜120,000円程度

・会場が斎場内か外かで費用が変わる

・飲み物・返礼品は別途確認

喪主の挨拶で伝えること

精進落としの席では、喪主が冒頭に挨拶を行います。長い挨拶は必要ありません。

挨拶の3つの要素

① 本日の葬儀へのお礼

② 故人の人柄への一言

③ 今後のお付き合いへのお願い

「本日はお忙しい中、最後までお付き合いいただき

 ありがとうございました。

 どうぞ、ごゆっくりお召し上がりください」

この一言があるだけで、場が温かくなります。

3-4. 段取りで迷ったときは熊本の葬儀社へ早めに相談しよう

葬儀の食事に関する段取りは、決めることが多く、初めての方には複雑に感じられるかもしれません。しかし、ひとつひとつ確認しながら進めれば、必ず整理できます。

大切なのは、一人で抱え込まないことです。

早めに相談すると解決できること

・人数・メニュー・費用の調整

・僧侶への御膳料の金額と渡し方

・省略する場合のフォロー方法

・熊本の地域慣習に沿った対応

・当日の進行スケジュールの確認

熊本市・合志市・菊陽町周辺での葬儀に慣れた葬儀社であれば、地域の慣習を踏まえたうえで、その家族に合った形を一緒に考えてくれます。「こんなことを聞いていいのかな」と思うようなことも、遠慮なく相談してください。

まとめ:段取りと費用の目安を一覧で確認する

通夜振る舞い お斎 精進落とし
手配タイミング 葬儀日程確定後すぐ 葬儀打ち合わせ時 葬儀日程確定後すぐ
人数の目安 参列者の8割程度 僧侶+参列者 参列者全員
一人あたりの費用 1,500〜2,000円 2,000〜円 2,000〜円
確認先 葬儀社・仕出し業者 菩提寺・葬儀社 葬儀社・会場

要約

📌 この章のポイント

・通夜振る舞いは葬儀日程確定後すぐに手配

  人数は参列予定者の8割を目安にする

・お斎は僧侶の出席確認が最初の一歩

  欠席の場合は御膳料を丁寧に準備する

・精進落としは最も丁寧な準備が必要

  挨拶・流れ・費用を事前に確認しておく

・迷ったことはすぐに葬儀社へ相談する

  一人で抱え込まないことが、一番大切

最後に…

葬儀は、故人との「最後のお別れ」であると同時に、残された家族が新たな一歩を踏み出すための、大切な儀式でもあります。

慌ただしい中でも、一つひとつの選択に故人への想いが込められています。どんな形であっても、心を尽くして送り出すことが、何より大切なことではないでしょうか。

「悲しみは、共に分かち合うことで、はじめて癒しへと変わっていく。」

 私自身、身内を見送った経験の中で、「もっと早く知っておけばよかった」と感じたことが数多くありました。精進落としの席で、親族がぽつりぽつりと故人の思い出を語り合う時間が、思いがけず深い癒しになったこと。返礼品を手渡しながら、参列してくださった方々の温かい言葉に、何度も胸が熱くなったこと。

この記事が、大切な方を見送るご家族の、少しでもお力になれれば幸いです。

Q&A|聞きづらいけど、気になること

Q1. 精進落としに参加したくない場合、断っても失礼にならないですか?

  1. 大丈夫です。体調や遠方からの帰路など、事情がある場合は「所用がございまして」と一言添えて、丁重にお断りしても失礼にはあたりません。無理に参加するよりも、気持ちよくお断りする方が、ご家族にとっても気を遣わせずに済みます。

Q2. 精進落としの費用は、誰が負担するのですか?

  1. 基本的には、喪主・ご遺族側が負担します。参列者が費用を求められることはありませんので、ご安心ください。費用の相場は一人あたり3,000円〜10,000円程度が目安です。

Q3. 子どもを連れて参加しても大丈夫ですか?

  1. もちろん大丈夫です。小さなお子様連れの場合は、事前にご遺族へ一声かけておくと、席の配慮などをしていただきやすくなります。お子様用のお食事を用意してもらえる場合もありますので、遠慮なく相談してみてください。

Q4. 精進落としの席で、どんな話をすればいいか分かりません。

  1. 故人との思い出話が自然で喜ばれます。「昔こんなことがありましたね」と、エピソードを一つ持っておくだけで十分です。改まって話す必要はなく、ゆっくり食事をしながら自然な会話で構いません。

Q5. 会食中にお酒を飲んでも構わないのですか?

  1. はい、精進落としの席ではお酒が振る舞われることも多く、飲むこと自体はマナー違反ではありません。ただし、節度を守り、大声で騒いだり酔いすぎたりすることは控えましょう。あくまでも故人を偲ぶ場であることを忘れずに。

Q6. 精進落としを省略することはできますか?

  1. できます。近年は家族葬の増加などにより、精進落としを行わないケースも珍しくありません。省略する場合は、参列者へ事前にお伝えするか、返礼品に折り詰めのお弁当を添えてお渡しする方法もあります。形よりも、気持ちを大切にすることが一番です。

⑦ 執筆者・監修者紹介

執筆者

畑尾 一心
ハタオ葬儀社 三代目

熊本市(中央区・南区・東区・北区・西区・熊本駅周辺)を中心に、合志市・菊陽町など熊本都市圏で、葬儀・家族葬の事前相談と実務に携わっています。

はじめて喪主を務める方が「これでよかった」と思えるように。
地域の宗派や慣習をふまえながら、やさしい言葉でわかりやすくお伝えすること、そして実務を正確に整えることを大切にしています。

経歴

  • 1972年生まれ。昭和30年創業の葬儀店に生まれ育つ。

  • 葬祭業に30年以上従事。年間約400件を超えるご葬儀・ご相談に関わる。

  • 厚生労働省認定 1級葬祭ディレクター。

  • NPO法人全国葬送支援協議会 熊本中央本部代表。

  • 一般社団法人 終活協議会 終活セミナー講師。

  • 終活カウンセラー協会 終活カウンセラー。

専門性を磨き続けながらも、何より大切にしているのは「人と人との関わり」です。

想い

創業者である祖父の志を受け継ぎ、日本の葬送文化が持つ意味を、現代のご家族にわかりやすく届けたいと考えています。
正解を押しつけるのではなく、ご家族それぞれの「納得」を積み重ねること。
心から「ありがとう」と伝えられるお見送りを支えることが、私の仕事です。

趣味

散歩が好きです。
見慣れた道も、知らない街も歩きながら、人の営みや地域の空気に触れる時間を大切にしています。

監修者

畑尾 義興
ハタオ葬儀社 会長

経歴

昭和30年、先代・畑尾義人により熊本で創業されたハタオ葬儀社を継承。
約40年にわたり経営を担い、地域とともに歩んできました。

「誰もが誇りに思えるお葬式を」という創業の志を守り続け、葬儀一筋で地域への感謝を形にしてきました。
自身の家族を見送った経験から、ご家族の心と費用の負担を軽くすることの大切さを深く実感しています。

理念

地域に根ざし、温かく、心の通う葬儀を届けること。
ご遺族の想いを最優先に、感謝を込めたお見送りを支えることが使命です。

趣味

釣りと囲碁。
熊本の自然や仲間との時間を、今も大切にしています。

私たちについて

ハタオ葬儀社は、昭和30年創業から70年。
熊本の地で、世代を越えてお見送りに携わってきました。

このページの内容は、現場に立ち続けてきた経験と、地域への想いをもとにお届けしています。
不安の中にある方が、少しでも安心できるように。
迷いの中にある方が、自分らしい選択を見つけられるように。

大切な方への想いは、きっとかたちにできます。

・ご家族の声を知りたい方へ
・葬儀の疑問を一つずつ解消したい方へ
・まずは静かに相談してみたい方へ

それぞれの歩幅に合わせて、そっと寄り添います。

【大切な方への想い、どう伝えられたか。お客様の「声」をご覧ください】

【葬儀の「分からない」をもっと解消しませんか?】

【ハタオ葬儀社へのお問い合わせ】

【ご家族のペースで、納得いくまで丁寧なハタオ葬儀社の事前相談】

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生活保護を受けている方の葬儀も承っております

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お寺様とのお付き合いがない方へ

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