一日葬コラム

2026.04.20

一日で全てを行う「一日葬」のスケジュール感|通夜なし葬儀のメリットと当日の流れ ⑱ 

① はじめに

葬儀のことを調べながら、心のどこかで「これで本当にいいのだろうか」と思っている方も、いるかもしれません。

  • 一日葬とは、通夜を行わず告別式と火葬を一日でまとめる葬儀の形です
  • 「略式」ではなく、故人をしっかり送るための選択肢のひとつです
  • 当日の流れは午前中の告別式、午後の出棺・火葬・収骨という構成が一般的です
  • 体力的な負担の軽減、費用の抑制、遠方参列者への配慮など、選ばれる理由はさまざまです
  • 「通夜をしない=手を抜く」ではなく、その家族らしい見送り方を選ぶということです

一日葬という言葉は、ここ数年でずいぶん聞かれるようになりました。でも「通夜なしって、どんな感じなんだろう」「当日、どう動けばいいのか」と、具体的なイメージをもてないまま、不安を抱えている方も多いと思います。

この記事では、一日葬の当日のスケジュールや流れ、選ばれる理由、そして「これで大丈夫だろうか」という気持ちに、そっと寄り添いながら書いていきます。答えを押しつけることはしません。ただ、少しでも「なんとなくわかった気がする」と感じていただければ、それで十分です。

あなたが今、どんな気持ちでこのページにたどり着いたのか。もしかしたら、急いでいるわけじゃないけれど、そっと知っておきたかっただけかもしれませんね。

② このような方へおすすめ

✅ 一日葬という選択肢はあるけれど、当日どう動けばいいか分からない
✅ 通夜なしで本当に故人を丁寧に送れるのか、不安で困っている
✅ 体力的・費用的な理由で一日葬を考えているが、後悔しないか知りたい
✅ 親族への説明の仕方や理解を得られるか、どう伝えればいいか情報がほしい
✅ 「通夜をしない=略式」だと思われそうで、葬儀の形の意味合いが気になっている

③ 目次

  1. 一日葬とはどんな葬儀なのか、まずここから整理してみます
    • 通夜と告別式、それぞれが持っていた意味とは
    • 一日葬では当日に何を、どんな順番でするのか
    • 「略式」ではなく「凝縮」と捉えてみてください
  2. 一日葬のスケジュール、朝から火葬まで時間の流れを見てみましょう
    • 受付から告別式まで、午前中の流れはこうなります
    • 出棺・火葬・収骨、午後の時間をイメージしてみると
    • 当日の準備と、前日までにしておくとよいこと
  3. 一日葬を選ぶとき、熊本で多い理由と気になる点を一緒に考えます
    • 体力・費用・遠方の親族…選ばれる理由はさまざまです
    • 一日葬で後悔しないために、事前に確認しておきたいこと
    • 「ちゃんと送れたか」は、形より気持ちが決めるものです
  4. 最後に…なぜ、このようなことをするのか?
  5. よくある質問
  6. 執筆者紹介

④ 記事本文

① 一日葬とはどんな葬儀なのか、まずここから整理してみます

「一日葬」と聞いて、どんな印象を持つでしょうか。

 「なんだか簡単すぎるのでは」「故人に申し訳ないかな」と感じる方も、いらっしゃいます。それは当然のことだと思います。長い間、葬儀といえば「通夜と告別式の二日間」というのが当たり前のように語られてきましたから、その形から外れることへの戸惑いは、ごく自然な感覚です。

 でも、少しだけ立ち止まって考えてみると、通夜と告別式にはそれぞれ異なる役割がありました。そしてその役割を「一日の中に大切に収める」という考え方が、一日葬の本質にあります。

 熊本市でご葬儀に携わるようになって、私がずっと感じていることがあります。「形」よりも「その場に流れる時間の質」の方が、後から残るということです。二日間かけても、慌ただしく過ぎてしまう葬儀もあります。一日でも、静かに丁寧に、故人と家族だけの時間を作れる葬儀もあります。

①-1 通夜と告別式、それぞれが持っていた意味とは

 通夜は、もともと「夜通し故人のそばに寄り添う」という風習から生まれたものです。亡くなった直後の一夜を、家族や近しい人たちが共に過ごすことで、「逝ってしまった」という現実をゆっくりと受け入れていくための時間でもありました。

 告別式は、より多くの方に故人を見送っていただく、正式なお別れの場です。会社の方や地域の方など、日常の中でつながりのあった人々が集まり、最後のお別れをする機会として位置づけられてきました。

 ところが近年、「会社関係には知らせない」「家族と本当に近しい方だけで送りたい」という声が、少しずつ増えてきています。そうなると、告別式の役割も変わってきます。「多くの方に見送っていただく場」ではなく、「家族が静かに手を合わせる場」として告別式を捉えるなら、通夜と告別式の二日間である必然性は、必ずしもなくなります。

豆知識:通夜ぶるまいについて

 通夜の夜には、参列者へのお礼として「通夜ぶるまい」と呼ばれる飲食の席を設けることが一般的でした。これは参列者をもてなすだけでなく、家族にとっても「一緒に食べる」という行為を通じて、悲しみを少し和らげる役割があったとも言われています。一日葬ではこの通夜ぶるまいがなくなりますが、代わりに告別式後の会食(精進落とし)の場を大切にされるご家族も多いです。

まとめ・アドバイス

 ご葬儀の現場で何度か、こんな言葉を聞いたことがあります。「通夜をしないのは、寂しくないですか」と。そのたびに、私は少し考えます。寂しさは、時間の長さでは埋まらないのかもしれない、と。

 熊本市内のあるご家族は、一日葬を終えた後に「一日だったけれど、安心しました」とおっしゃいました。慌てず、ただそこにいて、手を合わせた。それが、その方にとっての「ちゃんとした」見送り方だったのだと思います。

通夜が持っていた意味を「なくす」のではなく、「どこか別の形で大切にする」という視点で考えてみると、一日葬という選択が少し違って見えてくるかもしれません。

  • 通夜はもともと「夜通しそばにいる」という風習が起源
  • 告別式は多くの方へのお別れの場という役割があった
  • 「家族だけで送る」スタイルでは、二日間の必要性が変わることもある
  • 一日葬でも、告別式後の会食で時間を大切にするご家族は多い

①-2 一日葬では当日に何を、どんな順番でするのか

 一日葬の当日は、大きく分けると「告別式」と「火葬・収骨」の二つの流れで構成されます。通夜がない分、全体の時間は一般的な葬儀より短くなりますが、やることが「減る」というより「凝縮される」という感覚に近いと思います。

 おおまかな流れとしては、まず葬儀会館やセレモニーホールに集まり、受付を済ませます。その後、故人の棺の前で参列者が手を合わせる「告別式」が執り行われます。読経、焼香、最後のお別れと花入れ、そして出棺。続いて火葬場へ移動し、火葬・収骨という流れになります。

 「それだけ?」と思われるかもしれませんが、それだけのことの中に、大切な時間はちゃんとあります。花を棺に入れる時間、最後に顔を見る時間、親族みんなで手を合わせる時間。それらが一日の中に静かに並んでいます。

豆知識:告別式と葬儀式の違い

 「葬儀式」は宗教的な儀式(読経や弔辞など)を指し、「告別式」は参列者が故人へ最後の別れを告げる場を指します。ただし近年は、この二つをあわせて「葬儀・告別式」と呼ぶことが多く、一日葬でも同様です。「葬儀式と告別式は別なの?」と思われた方も、実際の現場ではほぼ一体として進むことがほとんどですので、あまり難しく考えなくて大丈夫です。

まとめ・アドバイス

 私が担当するご葬儀で、初めて一日葬を選ばれたご家族の方が「時間配分が不安で、何度も確認してしまいました」とおっしゃっていたことがあります。それだけ、見えないことへの不安は大きいものです。

 だからこそ、式の前に「今日はこういう順番で進みます」とお伝えするだけで、表情がすっと変わるのを感じます。知っているだけで、人は少し落ち着きます。

 一日葬の当日の流れは、決して複雑ではありません。知っておくことで、当日はただ「そこにいること」に集中できます。

  • 告別式・出棺・火葬・収骨が一日の主な流れ
  • 通夜がない分「減る」のではなく「凝縮される」イメージ
  • 花入れ・最後のお別れの時間はきちんとある
  • 葬儀式と告別式は、現場では一体として進むことが多い

①-3 「略式」ではなく「凝縮」と捉えてみてください

 一日葬を「略式」と呼ぶ方がいます。でも、私はその言葉に、少し引っかかりを感じることがあります。

「略」というのは「省いた」「手を抜いた」というニュアンスを含みます。でも、一日葬を選ばれるご家族が、手を抜きたいと思って選んでいるのかというと、そうではないケースがほとんどです。むしろ、「大勢の人に気を遣うより、家族だけでしっかり向き合いたい」「体力が限られているからこそ、その日を大切に使いたい」という、真剣な思いの中から選ばれていることが多い。

 二日間あれば「ちゃんとした葬儀」で、一日ならば「略式」なのかというと、そんなことはないと思っています。大切なのは、その時間の中に「故人と向き合う気持ち」があるかどうかではないでしょうか。

もちろん、故人の意向や家族の状況によっては、通夜も告別式もしっかり行いたいというご家族もいます。それはそれで、大切な選択です。どちらが正しいということではなく、その家族にとっての「ちゃんとした形」が、人それぞれ違うということです。

豆知識:一日葬と直葬・火葬式の違い

 混同されることがありますが、一日葬と「直葬(火葬式)」は異なります。直葬は告別式も行わず、ご遺体を火葬場に搬送してそのまま火葬するスタイルです。一日葬は告別式や読経がある分、宗教的・儀礼的な意味合いはしっかりと保たれています。「通夜がない=何もしない」ではなく、「告別式を軸に、一日にまとめる」という理解が、より正確です。

まとめ・アドバイス

 一日葬を選んだ後で「あれでよかったのかな」と思う方は、少なくないと聞きます。でも、その問いが生まれること自体、故人を大切にしている証だとも感じます。

選択に迷うのは、どうでもいいと思っていないからです。

 「略式にしてしまった」という罪悪感より、「あの一日、しっかりそこにいた」という記憶の方が、時間とともに大切なものになっていくのかもしれません。熊本市での経験の中で、そう感じることが何度もありました。

  • 「略式」ではなく「凝縮した形」として捉えることができる
  • 一日葬を選ぶ理由は、体力・費用・家族の意向などさまざま
  • 直葬(火葬式)とは異なり、告別式・読経はしっかり行われる
  • 「ちゃんとした形」はご家族ごとに違う、それでいい

② 一日葬のスケジュール、朝から火葬まで時間の流れを見てみましょう

「当日、何時に何をすればいいか分からなくて」という言葉を、打ち合わせの場でよく耳にします。

特に、はじめて葬儀を取り仕切る立場になった方にとって、「何も知らない一日」への不安は大きいと思います。その日だけに集中したくても、「次は何が来るんだろう」という心配が頭の片隅に残っていると、なかなか故人との時間に向き合えない。

だから、事前に流れを知っておくことには、意味があります。知っているだけで、少し楽になれます。

一日葬のスケジュールは、ご遺体の安置場所や火葬場の空き状況によって多少前後しますが、おおよその流れは共通しています。以下では、一般的なスケジュールをもとに、午前・午後に分けて丁寧にご説明します。

②-1 受付から告別式まで、午前中の流れはこうなります

 一日葬の開始時刻は、会館によって異なりますが、午前10時〜11時ごろを開式とするケースが多く見られます。

開式の1〜2時間前:会場の準備・スタッフとの最終確認 喪主やご家族は、開式より1〜2時間前に会場に到着し、スタッフと当日の流れを確認します。祭壇の確認、受付の準備、参列者へのご案内なども、この時間に行います。急ぐ必要はなく、疑問があればこの時間に聞いておくのがよいでしょう。

受付開始:開式30分〜1時間前 参列者が到着し始めます。受付では、芳名帳への記帳と香典のお預かりが行われます。受付担当は、できれば喪主以外の親族にお願いしておくと、喪主が落ち着いて過ごせます。

告別式(葬儀式):1〜1.5時間程度 僧侶による読経、参列者の焼香、喪主や代表者による弔辞・弔電の紹介、そして最後のお別れへと進みます。棺に花を入れる「花入れ」の時間は、多くのご家族にとって、静かに向き合える大切な場面です。「好きだったもの」や「季節の花」を一緒に入れることで、それぞれの形でお別れできます。

豆知識:焼香の順番と作法

 焼香は、一般的に喪主から始まり、血縁の近い順に進めます。作法は宗派によって異なりますが、スタッフが事前に説明しますので、あまり緊張しなくて大丈夫です。「何回抹香をつまむか」は宗派によって1〜3回と異なりますが、分からなければスタッフに確認を。慣れない方がほとんどですので、遠慮なく聞いてください。

まとめ・アドバイス

 熊本市のご家族が、式の前夜に「何時に起きればいいか、何を着ていけばいいか、ずっと考えていた」とおっしゃっていました。その言葉に、私はしみじみと「当日の見通しを伝えることの大切さ」を感じました。

 午前の流れを頭に入れておくだけで、朝の緊張感が少し違います。「次に何が来るか」が分かっていると、今この瞬間にいられる。

 当日の朝は、少しだけ早めに会場入りして、スタッフと話す時間を作ってみてください。小さな確認が、その後の時間の安心につながります。

  • 開式の1〜2時間前に会場入りして最終確認
  • 受付は喪主以外の方にお願いしておくとスムーズ
  • 告別式は読経・焼香・花入れで約1〜1.5時間
  • 焼香の作法は宗派によって異なるため、事前確認を

もしよければ、こちらも参考になります→

「葬儀の受付、誰に頼めばいい?親族への依頼の仕方」

葬儀の受付、誰に頼めばいいか迷ったときに

葬儀の準備の中で、

「受付は誰にお願いすればいいのだろう」と悩むことがあります。

一般的には、兄弟姉妹やいとこ、甥姪など、

信頼できる親族にお願いすることが多いです。

香典を扱う場面もあるため、安心して任せられる方が選ばれます。

ただ、親族でなければいけないわけではありません。

高齢やご事情によって難しい場合は、

親しい友人や知人にお願いすることも自然な選択です。

また、家族葬では受付を設けない形もあります。

お願いする際は、

「受付をお願いできたら助かりますが、ご都合いかがでしょうか」と、

無理のない言葉で伝えるだけで十分です。

誰に頼むかに正解はありません。

「この人なら安心できる」

そう思える方を選ぶことが、ひとつの目安かもしれません。

②-2 出棺・火葬・収骨、午後の時間をイメージしてみると

告別式が終わると、棺を霊柩車へ移す「出棺」の場面を迎えます。

多くの場合、棺を霊柩車に乗せる前に、ご家族・参列者全員でお見送りをします。この場面で、思わず涙があふれるという方も少なくありません。慌てなくていい時間です。見送ったあと、喪主やご家族は火葬場へ向かいます。参列者の方は、ここでお帰りいただくか、火葬場へ同行するかに分かれることが多いです。

火葬:1.5〜2時間 火葬場では、まず炉の前で最後のお別れをする時間があります。その後、火葬が行われている間は、控室で待機します。お茶を飲みながら、故人の思い出を話す方もいます。急かされることはないので、ゆっくりとした時間が流れます。

収骨(お骨上げ):20〜30分 火葬が終わると、スタッフから声がかかります。骨壺に遺骨を収める「収骨」は、2人一組で箸から箸へと遺骨を渡しながら行います。足元から順番に骨壺に収め、最後に喉仏の骨を丁寧に収めます。初めての方は戸惑うこともありますが、スタッフが一つひとつ案内しますので安心してください。

午後の終わりには:精進落としの会食 収骨を終えたあと、ご家族で会食(精進落とし)を行うことがあります。一日葬では通夜ぶるまいがない分、この場が「みんなで座って話す時間」として大切にされることも多いです。「あの人はこういう人だったよね」と語り合う時間が、家族の心をほぐしてくれることがあります。

※ 熊本や合志市、菊陽町の方は、火葬場併設の個室で精進落としの会食を行うことも御座います。

豆知識:収骨の地域差

収骨の方法は、地域によって異なります。熊本を含む西日本では「部分収骨」といって、遺骨の一部を骨壺に収めるのが一般的です。東日本では「全収骨」が主流で、遺骨のほぼすべてを収めます。地域や火葬場によって骨壺のサイズも違いますので、あらかじめ確認しておくと安心です。

まとめ・アドバイス

「火葬場での待ち時間、何をしていればいいか分からない」と不安に思う方もいます。でも、その時間は誰かと話していても、黙っていても、どちらでもいい。特別なことをしなければならないわけではありません。

私が経験した中で、火葬場の控室で家族がずっと故人の写真を見ながら、思い出話をしていた場面があります。笑ったり、泣いたり、また笑ったり。そういう時間こそが、見送りの時間なのだと思いました。

  • 出棺のお見送りは、ゆっくりとした時間で大丈夫
  • 火葬の待ち時間は控室でゆっくり過ごせる
  • 収骨は足元から順番に、スタッフが案内してくれる
  • 精進落としの会食は、家族で話す大切な時間になることも

②-3 当日の準備と、前日までにしておくとよいこと

一日葬当日に慌てないために、「前日まで」に済ませておくとよいことがいくつかあります。

服装の準備 喪服の確認は、前日のうちに済ませておきましょう。クリーニングに出していたまま忘れていた、ということも起こりがちです。ネクタイ・数珠・ハンカチなども一式まとめておくと、当日の朝に焦らずに済みます。

参列者へのご連絡 一日葬の場合、「通夜はありません」という旨を、親族や参列者へ事前に伝えておく必要があります。通夜と勘違いして前日夜に来てしまう方がいないよう、「告別式は〇月〇日の午前〇時から」と明確にお伝えしておくと安心です。

香典・返礼品の確認 返礼品(香典返し)の数量が合っているか、当日のスケジュールはどうなっているか、なども前日に担当スタッフと確認しておきましょう。葬儀社との打ち合わせでほとんどは決まっていますが、最終確認として「明日の流れを一度教えてください」とお願いするだけで、不安がぐっと減ります。

豆知識:弔電の受付について

一日葬でも、弔電を受け取ることはできます。告別式の中で代表者に読み上げてもらう場合もあります。遠方の方や当日参列できない方からいただくことが多いので、受け取った際は大切に保管しておきましょう。後日、改めてお礼状をお送りすることが一般的です。

まとめ・アドバイス

前日の夜、「明日のことを考えると眠れない」という方もいます。準備は整っているのに、ただ緊張と不安で眠れない。そういうとき、私がお伝えしているのは「全部うまくやらなくていい」ということです。

葬儀は、完璧に進行させることが目的ではありません。故人のそばに、ただいること。それだけで十分です。スタッフは隣にいます。困ったことがあれば、すぐに声をかけてください。

「準備を整えることで、当日は故人との時間に集中できる」という考え方で、前日の夜を使っていただければと思います。

  • 服装・数珠・ネクタイなどは前日までに確認を
  • 「通夜なし」を参列者に事前に伝えておくことが大切
  • 返礼品・香典の対応を担当スタッフと最終確認
  • 「全部うまくやらなくていい」、スタッフは必ず隣にいる

③ 一日葬を選ぶとき、熊本で多い理由と気になる点を一緒に考えます

「なぜ一日葬を選ぼうと思っているのですか?」

打ち合わせの中でそう聞くと、少し間を置いてから話してくれる方が多いです。費用のこと、体力のこと、親族の高齢化のこと。誰かに責められそうで、なかなか言いづらかったのかもしれません。

でも、どの理由も、正直な気持ちから来ていると感じます。そしてそのどれも、「間違った理由」ではないと思っています。

熊本市や合志市・菊陽町でのご葬儀に携わる中で、一日葬を選ばれるご家族が少しずつ増えてきていると感じています。背景にある事情はさまざまですが、共通しているのは「それぞれの家族なりの、真剣な選択」だということです。

③-1 体力・費用・遠方の親族…選ばれる理由はさまざまです

一日葬を選ばれる理由として、よく挙げられるものをご紹介します。

① 体力的な負担を減らしたい 喪主やご家族にとって、通夜と告別式の二日間は、心身ともに大きな負担になります。特に高齢のご家族がいる場合、「二日間はさすがに無理」という声をよく聞きます。一日にまとめることで、最も大切な告別式の時間に、少しでも余力を残しておけます。

② 費用を抑えたい 通夜を行わない分、会館の使用料や通夜ぶるまいの費用が不要になります。葬儀全体の費用は、プランや参列者数によって大きく異なりますが、一日葬は二日間の葬儀と比べて費用を抑えやすい傾向があります。ただし、一日葬専用のプランが設定されていない葬儀社もありますので、事前の確認が必要です。

③ 遠方からの参列者への配慮 「親戚が遠方に住んでいて、二日間は難しい」というケースにも、一日葬は合いやすいです。一日にまとめることで、参列者が日帰りで来られることもあります。

④ 故人・家族の意向 「賑やかなのは好きじゃなかった」「家族だけでひっそりと」という、故人の生前の言葉を大切にして一日葬を選ばれるご家族もいます。

⑤ 宗教的な理由や地域の慣習との折り合い 菊陽町や合志市など、地域によっては独自の慣習が残っていることもあります。菊陽町で葬儀をされた方から「地域の方にどこまで声をかけるか、いつも悩む」という言葉を聞いたことがあります。一日葬は、声をかける範囲を絞りやすいという点でも、選ばれることがあります。

豆知識:一日葬の費用の目安

葬儀の費用はプランや地域によって異なります。一日葬は通夜ぶるまいや二日目の会場費がかからない分、抑えやすい面があります。ただし、「一日葬プラン」として設定されていない場合は、二日間葬儀との差額が明確でないこともあります。見積もりを取る際は「何が含まれていて、何が含まれていないか」を具体的に確認することをおすすめします。

まとめ・アドバイス

「費用を理由に一日葬を選ぶのは、故人に悪いような気がして」とおっしゃった方がいました。でも、費用について真剣に考えることは、ご家族の生活を守ることでもあります。葬儀の後の生活も続いていく。その現実の中で選択することは、何も恥ずかしいことではありません。

大切なのは、「なぜそれを選ぶのか」が自分の中にあること。その理由が、あなた自身の言葉で語れるなら、それで十分だと思います。

  • 体力・費用・遠方の親族への配慮など理由はさまざま
  • 費用を抑えやすいが、プランの内訳確認は必須
  • 故人の意向を尊重して選ばれるケースも多い
  • 地域ごとの慣習との折り合いで一日葬を選ぶこともある

もしよければ、こちらも参考になります→

「家族葬の費用、何が含まれて何が別途かかるのか」

家族葬の費用、何が含まれて何が別に必要になるのか

家族葬の費用を見たとき、

「この中にどこまで入っているのだろう」と、

少し気になることがあるかもしれません。

家族葬の費用は、

基本に含まれるものと、状況に応じて追加されるものに分かれています。

まず、基本に含まれることが多いものは、

・祭壇や棺

・遺影写真

・式の進行に関わる基本的な準備

お葬式として形を整えるための、土台となる部分です。

一方で、内容やご希望によって、

あとから必要になることが多い費用もあります。

たとえば、

・会館の使用に関わる費用や水道・電気などの利用分

・お身体を整えるための湯灌(ゆかん)や納棺のご準備

・ご搬送に関わる車両の費用

・式を支えるスタッフの人件費や進行のサポート

・通夜や告別式での司会進行

こうした部分は、内容や日数、人数によって変わるため、

あらかじめすべて含まれているとは限らないことがあります。

同じ「家族葬」という言葉でも、

どこまでを大切にするかによって、費用のかかり方は変わってきます。

少し手間に感じるかもしれませんが、

「何が含まれていて、何があとから必要になるのか」を

一つずつ確認していくことで、

落ち着いて準備を進めることができるかもしれません。

③-2 一日葬で後悔しないために、事前に確認しておきたいこと

 一日葬を選ぶことへの迷いの中に、「後悔するんじゃないかな」という声があります。

その不安は、ごく自然なことです。葬儀は「もう一度やり直せない」行事ですから、「これでよかったのか」という問いは、何を選んでも生まれることがあります。

ただ、事前に確認しておくことで、後悔の種を減らすことはできます。

確認ポイント①:宗教者(僧侶・神職など)の手配 一日葬でも、読経や祈祷を行う場合は、宗教者への依頼が必要です。檀家になっているお寺がある場合は、「一日葬にしたい」という旨を事前に伝えておきましょう。宗派や菩提寺によっては、通夜を省略することに対して意向がある場合もありますので、事前の相談が大切です。

確認ポイント②:親族への事前の説明 特に年配の親族の中には、「通夜なしは失礼だ」と感じる方もいるかもしれません。事前に「こういう理由で一日葬にします」と丁寧に説明しておくことで、当日のトラブルを避けられます。理由を一言でも伝えるだけで、受け取られ方がずいぶん変わります。

確認ポイント③:葬儀社が「一日葬」に慣れているか すべての葬儀社が一日葬に対応しているわけではなく、対応経験が少ない場合もあります。「一日葬の実績はありますか」と聞いてみることは、失礼なことではありません。経験がある葬儀社ほど、当日の段取りをスムーズに組んでくれます。

確認ポイント④:火葬場の空き状況 熊本市内の火葬場は、曜日や時期によって混雑することがあります。特に年末年始や大型連休前後は、火葬の日程が変わることもあります。葬儀社を通じて早めに確認しておくと安心です。

まとめ・アドバイス

「後悔しないために」と考えるとき、「完璧な葬儀」を目指そうとすることがあります。でも、完璧な葬儀というものは、たぶんないのだと思います。

後から振り返ったとき、「あの時こうすればよかった」という思いは、何かを選んだすべての人に訪れることがあります。大切なのは、その選択が「自分たちの気持ちから来ている」こと。それが、後悔を和らげてくれる一番のものだと感じています。

  • 菩提寺への事前相談は、一日葬でも大切
  • 年配の親族には、理由を一言添えて早めに伝える
  • 葬儀社の一日葬対応経験を確認しておく
  • 火葬場の空き状況は、早めに葬儀社経由で確認

③-3 「ちゃんと送れたか」は、形より気持ちが決めるものです

一日葬を終えたご家族から、後日こんな言葉をいただいたことがあります。

「一日だったけど、ちゃんとできた気がします」

その「ちゃんと」が、私にはとても印象的でした。二日間ではなかった。でも、「ちゃんとできた」という感覚が残った。それは、どこから来るのでしょうか。

 思うに、「ちゃんと送れたかどうか」は、時間の長さではなく、「その場にいた自分が、どれだけ故人と向き合えたか」で決まるのかもしれません。花を一輪入れながら「好きだったね、この花」と心の中でつぶやいた瞬間。出棺のとき、霊柩車を見送りながら思わず涙が出た瞬間。そういう、言葉にならない時間が、見送りの核心にあるのだと感じます。

 形は、その時間を作るための「器」です。一日でも、二日でも、器の大きさが大切なのではなく、その中に何を注ぎ込んだかの方が、後から長く残ります。

 一日葬を選ぶことを迷っている方に、ひとつだけお伝えしたいのは、「あなたが今、故人のために悩んでいること自体が、すでに丁寧な見送りの始まりだ」ということです。

豆知識:「心が整う」までには時間がかかる

 葬儀が終わったあとも、悲しみはすぐには消えません。「四十九日」「一周忌」など、節目の儀式があるのは、悲しみを少しずつ整理していくためという側面もあります。一日葬を選んだとしても、その後の法要を丁寧に行うことで、「送り続ける」ことができます。葬儀は終わりではなく、ひとつの区切りです。

まとめ・アドバイス

 熊本市で長くご葬儀に携わってきた中で、「形の完璧さ」より「その場の静けさ」の方が、後から長く残るということを、何度も感じてきました。

にぎやかに見送った葬儀も、静かに家族だけで送った葬儀も、それぞれに「ちゃんとした」ものだったと思います。どちらが上でも下でもない。

あなたが選ぼうとしている形が、あなたの家族にとっての「ちゃんとした」形です。それを、信じていいと思います。

  • 「ちゃんと送れたか」は時間の長さではなく気持ちが決める
  • 花入れや出棺の瞬間など、言葉にならない時間に意味がある
  • 葬儀は「終わり」ではなく、法要へと続く「区切り」
  • 今、悩んでいること自体が、丁寧な見送りの始まり

⑤ 最後に…なぜ、このようなことをするのか?

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

一日葬について、スケジュールのことや選ぶ理由のことを書いてきましたが、最後に少しだけ、私自身の話をさせてください。

私が葬儀の仕事を始めたのは、あるご家族の言葉がきっかけでした。「形はどうでもよかった。ただ、誰かにそばにいてほしかった」。その言葉が、今もずっと胸に残っています。

葬儀の場で、私たちにできることは、実はそれほど多くありません。悲しみを消すことも、時間を巻き戻すこともできない。ただ、「この時間を、少しでも穏やかなものにしたい」という気持ちで、一つひとつの式に関わっています。

一日葬は、「手を抜いた葬儀」ではありません。家族が、その日の時間をどう使うかを考えた上で選ぶ、立派な選択肢です。

悩んでいる方へ、ひとつだけ。まずは葬儀社に相談してみるという方法もあります。相談したからといって、すぐに決めなければならないわけではありません。「こういうことを考えているのですが」という一言から始めるだけで、少し気持ちが整理されることもあります。

あなたの家族の「ちゃんとした形」が、見つかることを願っています。

⑥ Q&A

Q1:一日葬でも、お坊さんに来ていただくことはできますか?

A1:はい、一日葬でも宗教者に依頼することができます。告別式の中で読経をしていただく形が一般的です。ただし、菩提寺(檀家関係のあるお寺)がある場合は、「通夜を省略したい」という意向を事前に伝えておくことをおすすめします。宗派やお寺によって考え方が異なることがありますので、打ち合わせの段階で相談しておくと安心かと思います。

Q2:一日葬を選んだ場合、通夜がないことを親族にどう説明すればいいですか?

A2:「体力的な事情から」「故人の意向で」「家族だけで静かに送りたいと考えて」など、理由を一言添えるだけで、受け取られ方がずいぶん変わることが多いです。「略式にするわけではなく、告別式はしっかり行います」という点をあわせて伝えると、理解を得やすいこともあります。全員に納得してもらおうとする必要はなく、あなた自身の言葉で丁寧に伝えるだけで十分だと思います。

Q3:一日葬の費用は、通常の葬儀と比べてどのくらい違いますか?

A3:通夜を行わない分、会館の使用料(通夜の夜の分)や通夜ぶるまいの費用が不要になります。ただし、葬儀社やプランによって「一日葬専用の料金設定」があるかどうかが異なります。見積もりを取る際には「通夜なしにした場合、何の費用がどう変わるか」を具体的に確認されることをおすすめします。費用の透明性を大切にしている葬儀社を選ぶことが、後のトラブル防止にもなります。

Q4:告別式から火葬まで、家族は何時間拘束されますか?

A4:一般的には、午前中の告別式から火葬・収骨まで含めて、5〜7時間程度になることが多いです。開式が午前10時であれば、収骨が終わるのが午後3時〜4時ごろというイメージです。その後、精進落としの会食をされる場合は、夕方近くまでかかることもあります。火葬場の混雑状況によって前後することがありますので、事前にスケジュールの目安を葬儀社に確認しておくと安心です。

Q5:一日葬の場合、香典や返礼品の対応はどうなりますか?

A5:香典の受け取りや返礼品(香典返し)の対応は、二日間の葬儀と基本的に変わりません。受付で香典をお預かりし、返礼品をお渡しするという流れが一般的です。通夜がない分、受付の機会は告別式の一回だけになります。どの範囲の方に来ていただくかによって、返礼品の数量も変わりますので、事前に葬儀社と確認しておきましょう。

Q6:一日葬のあとの法要は、通常と同じようにありますか?

A6:はい、一日葬を選んでも、その後の法要(初七日・四十九日・一周忌など)は通常通り行うことができます。初七日法要は、最近では告別式のあとに「繰り上げ初七日」としてまとめて行うご家族も増えています。一日葬という形は「葬儀の形」であり、その後の供養の機会はこれまでと変わらずあります。葬儀が終わった後も、節目節目でご家族が集まれる機会は続きますので、「一日で全部終わり」ではないことを知っておいていただけると、少し気持ちが楽になるかもしれません。

⑦ 執筆者紹介

畑尾 一心(はたお いっしん) ハタオ葬儀社 代表

熊本市を拠点に、合志市・菊陽町を中心としたご葬儀に長く携わってきました。

葬儀の仕事を始めた頃、「なんとか完璧な式を」と焦っていた時期がありました。でも、あるご家族の「形はどうでもよかった。ただそばにいてほしかった」という言葉が、私の向き合い方を変えました。

以来、「正しい葬儀」よりも「そのご家族にとっての葬儀」を大切にしたいと思って仕事をしています。売り込むことも急かすこともせず、ただ「この家族に何ができるか」を考える。それが、ハタオ葬儀社のスタイルです。

一日葬・家族葬・火葬式など、さまざまな形のご葬儀に対応しています。「まだ決めていないけれど、少し聞いてみたい」という段階でも、どうぞお気軽にお声がけください。あなたのペースに合わせて、一緒に考えます。

⑧ 内部リンク推奨

もう少し知りたいときの道しるべとして、よければこちらの記事もご覧ください。

  1. 「家族葬とはどんな葬儀か、後悔しないために知っておきたいこと」 一日葬と家族葬の違い、小さな葬儀を選ぶときの考え方について書いています。
  2. 「葬儀の費用、何が含まれて何が別途かかるのか」 見積もりを見るときのポイントや、追加費用が発生しやすい項目についてまとめています。
  3. 「告別式当日の流れと、ご家族がすること」 告別式のより詳しい流れと、喪主・ご家族の動きについて丁寧に解説しています。
  4. 「火葬式(直葬)とは何か、一日葬とどう違うのか」 一日葬よりさらにシンプルな形を検討されている方への、比較と考え方の記事です。
  5. 「四十九日法要、何をどう準備すればいいか」 葬儀のあと、次に訪れる節目について。法要の流れと準備について書いています。

本記事は、ハタオ葬儀社・畑尾一心が、熊本市・合志市・菊陽町での葬儀経験をもとに執筆しました。費用・流れ・内容はプランや状況によって異なります。具体的なご相談は、お気軽にハタオ葬儀社までお問い合わせください。

一覧へ

生活保護を受けている方の葬儀も承っております

生活保護を受けている方の葬儀も承っております

お寺様とのお付き合いがない方へ

お寺さんのお付き合いがない方は、
葬送支援協議会よりのご紹介(無料)となります。ご確認事項がございますので、詳しくはご相談ください。

葬儀場の詳細を見る

公営斎場もご利用になれます

電話申し込み