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2026.06.05

葬儀当日、喪主の約45%が最も不安を感じているのは「挨拶」——喪主経験者164名への調査で判明

葬儀当日、喪主の約45%が最も不安を感じているのは「挨拶」——喪主経験者164名への調査で判明

ハタオ葬儀社・豊住葬祭・熊本県儀式共済株式会社・特定非営利活動法人全国葬送支援協議会 4者共同調査|スタッフへの信頼度は88.4%と高水準、一方で「事前説明の不足」も課題に


■ 調査の背景

葬儀の当日は、深い悲しみの中にありながらも、喪主や遺族として多くの役割を同時にこなさなければならない、人生の中でも特別な場面のひとつです。

大切な人を失った直後の、まだ現実として受け入れきれない気持ちのまま、式の段取りを確認し、参列者を迎え、慣れない作法に従い、受付や会計の管理にも目を配る——初めて喪主を務める方にとっては、何もかもが手探りの連続といえます。「次に何をすればよいのか」「この挨拶の言葉で失礼はないか」「参列者への気配りは十分できているだろうか」といった問いが、抑えきれない悲しみと入り混じりながら頭を駆け巡る。そのような極限ともいえる状況に置かれている方が、全国に数多くいらっしゃいます。

日本では年間約160万人が亡くなるとされており(厚生労働省統計より)、喪主・遺族として葬儀に臨む方もそれに近い数にのぼります。にもかかわらず、「葬儀の当日、遺族が実際に何を不安に感じ、スタッフの何に救われ、何が足りなかったと感じているか」という実態は、これまで十分に可視化されてきませんでした。葬儀社が「寄り添う」「丁寧なサポート」を掲げることは珍しくありませんが、遺族の視点からその内実を検証した調査は多くありません。

こうした現状を踏まえ、ハタオ葬儀社・豊住葬祭・熊本県儀式共済株式会社・特定非営利活動法人全国葬送支援協議会の4者は共同で、喪主または葬儀を執り行った経験を持つ全国の男女164名を対象に、「葬儀当日の対応・サポートへの期待」に関するアンケートを実施しました。本調査は、業界全体の質向上と、ご遺族へのより良いサポートの実現を目的としています。以下に、その結果を詳しくご報告します。


「葬儀当日の対応・サポートへの期待に関するアンケート」調査概要

  • 調査手法: インターネット調査
  • 調査期間: 2026年5月20日〜5月26日
  • 調査対象: 事前調査で「喪主または葬儀を執り行った経験がある」と回答した全国の男女
  • 有効回答: 164サンプル
  • 共同実施: ハタオ葬儀社/豊住葬祭/熊本県儀式共済株式会社/特定非営利活動法人全国葬送支援協議会

※小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。


■ 44.5%が「喪主挨拶」に不安——悲しみの中で「言葉を求められる」重圧

葬儀当日に喪主・遺族として不安に感じたことを複数回答で聞いたところ、最も多かったのは「喪主挨拶」で44.5%にのぼりました。

次いで「参列者への対応」39.6%、「進行の流れ」28.7%、「受付や会計」21.3%、「親族間の調整」20.7%と続き、「時間通りに進むか」12.2%、「焼香や作法」10.4%がこれに続きました。

喪主挨拶が首位となった背景には、日常ではほとんど経験することのないスピーチを、深い悲しみの最中にこなさなければならないという、強烈なプレッシャーがあります。訃報を受けてから葬儀の準備に追われ、悲しむ時間もないまま当日を迎える方が少なくない中、式の終盤などに参列者を前にして言葉を求められる。「きちんと話せるだろうか」「故人への思いを正しく伝えられるだろうか」「言葉に詰まったらどうしよう」——そうした不安が、事前から当日にかけて喪主の心に重くのしかかります。44.5%という数字は、その重圧の大きさを如実に物語っています。

また、「参列者への対応」に不安を感じた方が約4割にのぼったことも、重要な示唆を含んでいます。喪主は式の中心的な存在として立ちながら、同時に弔問客一人ひとりへの丁寧な挨拶や対応を求められます。「自分の悲しみを抱えながら、他者への気配りも求められる」という二重の負担を、多くの方が実感していることがこの結果から浮かび上がります。中には、喪主としての役割を果たすことに精一杯で、故人と向き合う時間が十分に取れなかったと振り返る方もいらっしゃいます。

「進行の流れ」への不安も3割近くに達しており、「次に何をすればよいか」という見通しのなさが、遺族にとって大きなストレスになっていることがわかります。葬儀は人生で何度も経験するものではなく、全体の流れを事前に把握できている方はごくわずかです。それだけに、当日の流れを事前・当日の双方でわかりやすく伝えることの重要性が、この結果から明確に読み取れます。


■ スタッフへの最大の期待は「進行の案内」——56.7%が回答

葬儀社スタッフに当日サポートしてほしいことについても複数回答で尋ねました。

最多は「進行の案内」56.7%で、「参列者対応の補助」41.5%、「受付まわりの補助」33.5%、「喪主挨拶のサポート」32.3%、「急な変更への対応」30.5%、「焼香や作法の案内」28.0%、「親族への声かけ」22.0%と続きました。

この結果は、遺族がスタッフに求めるのが単なる「作業の代行」ではなく、「次のアクションを先読みして教えてくれる存在」であることを示しています。式の全体像を把握していないまま当日を迎える遺族にとって、「今から何をすればいいですか」と問わずとも、スタッフが先回りして声をかけてくれること——それが何よりの安心につながります。「進行の案内」が過半数を超えたのは、偶然ではありません。

「参列者対応の補助」や「受付まわりの補助」が上位に並んでいることも見逃せません。喪主は式の中心として動きながら、受付・会計・参列者への挨拶回りなど多岐にわたるタスクをこなさなければなりません。スタッフがその一部を「見えないところで」支えてくれることへのニーズは非常に高く、「気がついたら処理されていた」という体験が、遺族の心の余裕を生む大きな要因になっています。

また、「喪主挨拶のサポート」を32.3%が求めており、前設問で44.5%が不安に挙げた挨拶について、具体的な支援ニーズが実際に存在することが確認されました。挨拶文の事前チェックやタイミングの声かけ、「大丈夫ですよ」というひと言だけでも、喪主の緊張を大きく和らげる可能性があります。葬儀スタッフには、作業の正確さと同時に、こうした感情的なサポートの役割も期待されていることが、この結果から読み取れます。

「急な変更への対応」が30.5%に達していることも、葬儀の現場の複雑さを示しています。参列者数の増減、体調不良の方への対応、天候による段取りの変更など、葬儀当日は予期せぬ事態が起きやすい場面です。そうした変化にも柔軟に対応できる体制と、遺族への的確な情報共有が、高品質なサポートの条件のひとつといえるでしょう。


■ 88.4%が「スタッフの対応に良い印象が残っている」——現場への信頼は高水準

葬儀当日のスタッフの対応について、「良い印象が残っている」と答えた方は88.4%にのぼり、「気になる点があった」は11.6%にとどまりました。葬儀というデリケートかつ緊張感の高い場において、これほど高い割合で肯定的な評価が得られたことは、現場スタッフへの信頼の厚さを改めて示しています。

寄せられたエピソードからも、その具体的な様子が伝わってきます。

【良かった点(一部抜粋)】

「あらゆるところまでサポートしてくれた」(20代・女性)

「スタッフが多く、困った時にすぐに対応してくれた」(30代・女性)

「段取りなど細かく教えてくれた」(30代・女性)

「さりげない対応の数々」(40代・男性)

「こちらが悩む必要がないくらいにフォローしてくれた」(50代・男性)

「不慣れなことばかりで気が回らずにいたが、担当の方がさりげなくサポートしてくれて有難かった」(60代・女性)

これらのエピソードに共通しているのは、「困る前に動いてくれた」「さりげなかった」「細かいところまで気が届いていた」という点です。遺族が声を上げて助けを求めなくても、スタッフが状況を読んで先回りに動いてくれる——その「察する力」と「自然な振る舞い」が、高い評価の根底にあるといえます。特に「さりげない」という表現が複数の回答に見られたことは、押しつけがましくなく、しかし確実にそこにいてくれる存在としてのスタッフ像が、遺族にとって理想であることを示唆しています。

【気になった点(一部抜粋)】

「わかりづらいところがあった」(40代・男性)

「追加料金の事前説明がなかった」(50代・男性)

「会計を間違えた」(50代・男性)

「配慮が行き届かない」(70代・男性)

「充分な葬儀進行の説明不足」(80代・男性)

気になった点としては、「説明のわかりづらさ」「追加費用の事前共有がなかった」「進行説明の不十分さ」など、主に情報共有の質に関する課題が挙がりました。葬儀の場では遺族が疑問を口にしにくい雰囲気になりやすく、「聞けなかった」「後になって気づいた」という状況が生まれがちです。こうしたギャップを埋めるために、スタッフ側が積極的に情報を提供する姿勢が、さらなる信頼向上の鍵となるでしょう。


■ 「次に何をすればよいか案内してくれた」が52.4%で最多——”先を見越した一声”が遺族を支える

葬儀当日に「助かった」と感じたサポートや配慮についても複数回答で確認しました。

最多は「次に何をすればよいか案内してくれた」52.4%。以下、「参列者対応を手伝ってくれた」「親族への配慮があった」「落ち着いた声かけをしてくれた」がそれぞれ25.6%、「喪主挨拶のタイミングを教えてくれた」24.4%、「急な相談にも対応してくれた」23.8%、「細かな作法を教えてくれた」18.3%と続きました。

過半数が「次に何をすればよいかの案内」に助けられたと回答したことは、遺族が最も求めているのは「先の見える安心感」であることを、改めて明確に示しています。当日の流れを知っているだけで心の余裕が生まれ、故人との最後の時間に集中できる。その差は決して小さくありません。葬儀においてスタッフに求められる最大の役割のひとつは、「遺族が今どこにいて、次にどこへ向かえばよいかを、常に示し続けること」なのかもしれません。

また「落ち着いた声かけをしてくれた」が25.6%に達していることも見逃せません。情報提供だけでなく、スタッフの声のトーン・表情・立ち居振る舞いが、遺族の感情的な安定に直接影響することがわかります。葬儀の場における「寄り添い」とは、業務的な正確さだけでなく、こうした人間的な温かみを含むものです。「大丈夫ですよ」「ゆっくりで構いません」というたった一言が、追い詰められた遺族の心をほぐすことがあります。

【「もっとこうしてほしかった」という声(一部抜粋)】

「当日のスケジュールを事前に教えてほしかった」(30代・男性)

「進行表のようなものがあればわかりやすかった」(70代・男性)

「追加料金の事前説明がほしかった」(50代・男性)

「周辺の情報(飲食店や店舗)が分かるようにしてもらえれば良かった」(50代・男性)

「スケジュール表」「進行表」「費用の事前説明」——いずれも「わかっていれば不安にならなかった」という声です。これらは特別な対応を要するものではなく、標準的なサービスとして整備できるものばかりです。逆にいえば、こうした「当たり前の情報提供」を丁寧に行うだけで、多くの遺族の安心感を大幅に高めることができるということでもあります。葬儀社にとって馴染み深い「式の流れ」も、初めて喪主を務める方には未知の世界です。その前提に立ち、伝えるべき情報を惜しまないことが、サービスの質を決定づけます。


■ まとめ

今回の調査から、葬儀当日に多くの方が「喪主挨拶」「参列者への対応」「進行の流れ」に深い不安を抱えていることが改めて明らかになりました。

スタッフへの信頼度は88.4%と高水準でありながら、「事前説明の不足」「進行情報の共有がなかった」という声も一定数浮かび上がりました。なかでも「次に何をすればよいか案内してくれた」を52.4%が助かったと感じており、”先を見越した一声”が遺族の心をどれだけ支えるかが、数字として鮮明に示されています。

今回の調査が示すのは、「完璧な葬儀」よりも「安心できる葬儀」を多くの遺族が求めているという事実です。豪華な式場や華やかな演出ではなく、「次はここに立ってください」「このタイミングでご挨拶をお願いします」というさりげない一声——「大丈夫ですよ、一緒にいますから」という静かな存在感——そうした人間的な気配りこそが、葬儀の場における本質的な価値であると、この結果は教えてくれます。

葬儀は、人生の中で何度も経験するものではありません。初めて喪主を務める方が多い中、当日の流れを丁寧に共有し、遺族が安心して故人を見送れる環境を整えることが、葬儀サービスの質を根本から左右するといえるでしょう。葬儀に関わるすべての事業者が、遺族の立場に立ち「もし自分が喪主だったら何が不安か」を問い続けることが、より良い葬送文化の礎になると、私たちは考えています。

今回の調査は、熊本を中心に現場で日々ご遺族に向き合う葬儀事業者と、葬送支援に取り組む専門団体が連携して実施しました。この結果を業界全体の質向上と、ご遺族へのより良いサポートの実現につなげてまいります。


■ 各実施者について

ハタオ葬儀社 熊本を拠点に、「花いっぱいのお葬式」「感謝で送る」をテーマに、温かみのある葬儀を提供しています。ご遺族の気持ちに寄り添い、故人への感謝を形にするお手伝いを、丁寧なサポートとともに行っています。 URL:https://hataosougisha.com/

豊住葬祭 地域に根ざした葬儀社として、ご遺族の思いを大切にした葬儀をサポートしています。長年の実績と地域への深い理解をもとに、一家族一家族に誠実に向き合っています。

熊本県儀式共済株式会社 熊本県内での冠婚葬祭互助事業を通じ、地域の方々の人生の節目を長年にわたって支えてきました。安心できる葬儀環境の整備と地域福祉の向上に取り組んでいます。

特定非営利活動法人全国葬送支援協議会 葬送に関する支援・啓発活動を全国規模で展開し、誰もが安心して葬儀を迎えられる社会の実現を目指しています。情報格差の解消や遺族支援の充実に向けた活動を続けています。


※本プレスリリースの内容を引用される際は、「ハタオ葬儀社・豊住葬祭・熊本県儀式共済株式会社・特定非営利活動法人全国葬送支援協議会による共同調査」である旨を明記のうえ、ハタオ葬儀社(https://hataosougisha.com/)へのリンクをご設置ください。


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